エアパス工法
自然の力を活かして、夏涼しく冬暖かい住まい
「季づくりの家」は太陽熱や風などの自然エネルギーを活かしたパッシブソーラーハウス「エアパス工法」を採用しています。
日本の気候風土に育まれてきた木造軸組工法をベースに「壁内通気工法」の「パッシブソーラーハウス」による、夏・冬衣替えが出来る省エネ住宅です。
壁体内を空気が循環することで、結露を防ぎ住まいの耐久性と住む人の健康性を高めます。
私達の住む北関東は、都会の住宅密集地のように光が当たらない土地であったり、降雪の多い寒冷地のような気候条件ともまた異なった環境です。
自然の営みをそのままに取り入れやすいこの地域においては、エアコンや暖房の必要を大幅に減らすことができる最適な工法であると考えております。
エアパス工法5つの特徴
1. 夏涼しく、冬あたたかい
2. 調湿性能に優れた構造
3. さわやかな室内空気
4. 室内温度差の解消
5. 建物の長寿命化
夏涼しく、冬あたたかい
エアパス工法によって作られた家屋では換気口を開閉することで、夏は壁体内の熱気とともに湿気を排出し、冬はその壁体内を温かい空気を循環させることができます。
土間や基礎のコンクリートは蓄熱体の役割を持ち、外気温との温度差を生じる夜間には壁体内で熱を放出・吸収します。
実際の室温と合わせて床や壁面の表面温度が緩やかに均一に調整されるため、クーラーや暖房に過度に依存すること無く、快適に過ごすことが可能となります。
(床下換気口・小屋換気口を空けます)
壁体内の熱気と湿度を上昇気流に
のせて小屋換気口から放出
(床下換気口・小屋換気口を締めます)
壁内を太陽熱と生活熱による暖か
い空気が循環
調湿性能に優れた構造
湿気が非常に高くなる日本の夏は、気温以上に暑く感じるものです。
エアパスの家は、温まった空気とともに換気口から湿気を排出することができ、また室内に使われている無垢材や漆喰といった自然素材も、呼吸をするように湿度を調節してくれる働きがあります。
特に押し入れ等の収納の中は、常に湿気がこもりがちな場所ですが、収納などの壁体内も常に空気が流動しているため、収納を閉じた状態でも温度や湿度を調節することが可能となり、夏のジメジメした空気や冬の冷たい結露による収納品への悪影響を防ぎます。
また、内装に使用する無垢材もそれ自身が高い調湿効果を持つため、衣類や寝具を四季を通して快適な状態で保管できます。
さわやかな室内空気
現代の一般的な住宅においては、保温性に優れた化学建材を用いた床・壁・天井などのあらゆる構造に断熱材を詰め込み、外気と可能な限り室内を遮断することで断熱性を高めています。
保温性という観点からはもちろん有効なのですが、文字通り閉鎖された室内からは圧迫感や息苦しさを感じてしまいます。
エアパス工法の家は断熱性を持たせながらも空気の流れを取り入れ、構造内部を流動させることで全ての部屋が呼吸をするつくりとなっています。
化学建材の使用を極力抑え、無垢材や漆喰といった自然素材を用いることで、家の持つ自浄作用がさわやかな空気を生み出します。
屋内温度差の解消
エアパス工法の特徴である壁体内の空気循環は、室内の各居室の温度を均一な温度に保つ作用があります。
日の当たる南側で温められた空気は上昇しながら、夏は湿気とともに換気口から排出されますが、冬は北側の空気を押し出し南側に運びながら、各部屋の壁体内を通過することで全体の温度を調整していきます。
各部屋の温度差がとても小さく、特に寒くなりやすい冬季の人のいない部屋や、脱衣室やお手洗いのような水回り等でも、極端に冷え込むようなこともありません。
建物の長寿命化
エアパス工法の利点は室内に対してだけではなく、柱や土台といった内部の構造にとっても非常に大きなメリットがあります。
家屋全体の壁内が繋がった構造となることで、見えない部分も常に流れる空気に触れているため、特定の場所等に湿気がこもってしまうことがありません。
また床下は急激な温度変化にさらされることもなく、湿度も低い状態を維持できるため、木材の腐朽や劣化を長期的に軽減する効果があります。